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大学入試をとりまく環境は変わったのか

少子化だと言われていますが、その影響で受験生は減っているのでしょうか。
だとすれば、大学入試は前より多少は楽になっていてもよさそうなものです。
ところがデータを見ると、18歳の人口はピーク時の1992年から比較すれば60%未満になっているのに対し、大学志願者数の減少率は25%以下にとどまっています。
つまり、人口ほど大学志願者数は減っておらず、少子化による大学入試の難易度の差はさほど大きくないと言えます。
ただ、学部ごとには変化が見られます。
国立大学に比べて私立大学への延べ志願者数は年々増加を続けていますが、これは受験生の増加というよりは、一人あたりの受験校数の増加が原因とみられています。
そのため結果的に志願者数は増加する一方、半数近い私立大学が定員割れを起こしているのも事実です。
学部でみると、10年ほど前のリーマンショック後は文低理高となっていましたが、近年は採用も改善し、文高理低と言えます。
2019年度の大学入試では、医療や科学分野など資格関連に深い学部が引き続き不人気で、文系学部が人気系統ではあるものの、経済・経営学系は志願者が減少し、逆に理学系が増加をみています。
そうした意味では、単純に文高理低とも言えないでしょう。
またあらたに、情報系が高い人気を集めていることにも注目できます。

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